フランス・その他 ブログトップ
前の10件 | 次の10件

Hermitage2004(Jean Louis Chave) [フランス・その他]

DSC_0708.JPG
今日は金曜日!ご予約も沢山頂いております。
張り切っていきます!

さて、本日のワインはローヌ地方の赤ワイン「エルミタージュ」です。
造り手は「ジャン・ルイ・シャーブ」
昨日ご来店のお客様に飲んで頂きました。

言わずと知れたローヌの天才醸造家ですが
とにかくお値段が高くなりました。
値が戻ったとはいえまだまだ円高が続いているのにも関わらず
人気ワインの価格上昇は天井がありません。
これは出水商事さんというインポーターさんから仕入れているワインですが
5.6年前だったらもう3000円くらい安く仕入れられていたように記憶します。

このエルミタージュは、ローヌ・アルプ地方というローヌ河沿いで
フランスの南東部に位置します。
紀元前600年頃からワイン造りが行われていたと言われている歴史ある地方で
エルミタージュはローヌ河の左岸に位置します。

エルミタージュと一言で言っても様々な特徴の大地から形成されており
花崗岩、黄土、粘土、石灰、など地質が多種多様な為
育つブドウも様々な個性を伴います。

ジャン・ルイ・シャーブは9つの畑をエルミタージュに所有しており
大手ネゴシアンの「シャプティエ」が其々な畑の個性を尊重して
畑毎に畑名を付けてワインをリリースするのに対し

シャーブは、其々の畑のワインを造ってからブレンドしてリリースします。
これにより9つの違った個性を持つ畑から
濃厚さ、果実味、しなやかさ、酸味、気品等々。。。

個々の違った楽器が音を奏で、ハーモニーとなるが如く
調和のとれた、スケール感のあるオーケストラが演奏する
「エルミタージュ」という一曲を完成させます。

と、たまにはちょっとカッコ付けなコメントもしてみます。。。

最後に前当主「ジェラール・シャーブ」の言葉です(インポーター資料抜粋)

「近代的な設備によってワインの味わいが操作されている昨今のワイン事情を
非常に残念に思う。ワイン造りにおいて最も重要なポイントは市場でウケるワインを造る
のではなく、自分が信じる味わいに常に忠実である事。そしてこれが出来るのは
我々のような小さな家族経営の造り手に与えられた特権である。」

飲みたくなった方は飲んでみましょう!


田原
 



Muscat de Rivesaltes Les Saintes 1999 (Jean luc Colombo) [フランス・その他]

DSC_0005.JPG
中々梅雨が明けませんねー
気持ちもジメジメしてしまいそうですが今日も営業頑張ります!

さて、本日のワインは「ミュスカ・デ・リブザルト・レ・サント」
造り手は「ジャン・リュック・コロンボ」です。

常連様Yさんに飲んで頂きました。

このお客様は1年程前からちょこちょこと通って頂いていますが
ドイツワインの「ケルナーシュペトレーゼ」やアルザスの「ゲベルツ・トラミネール」等
甘めの白ワインがお好みで良く飲まれます。
このワインもインポーターさんからの在庫で1ケース(12本)だけしか残ってなかった物を
全てうちのお店でもらいましたが、その殆んどをこのお客様が飲まれています。

この造り手「ジャン・リュック・コロンボ」はローヌ地方を拠点にする生産者で
近年かなり人気が上がっていて
この方の「コルナス」等は少し前の2.3割は市場価格が上がっていると思います。
CDは何万枚売れようと値段は変わりませんが
生産量に限りがあるワインは人気に比例してお値段もうなぎ上り!になっちゃいます。

この造り手が南仏ルーション地方、リブザルトで造る天然の甘口ワインになります。
ミュスカはまさに「マスカット」でぼくが働いていた南フランスの街を自転車で少し出ると
辺り一面このミュスカの畑になり、とてものどかな風景が続きます。
街の観光案内所やおみやげ店でも売られているワインは殆んどこのミュスカになります。
よくロワール地方のミュスカデと間違われ易いですが全くの別物です。
発酵の途中にアルコールを添加して発酵を止めた
いわゆる「酒精強化ワイン」というカテゴリーに入ります。

黄桃やカリンを想わせるアタックにシトラスの爽快感が合い混ざり
甘さの中にある軽快な酸味と後からフワッとくる八角のようなエキゾチックな余韻も楽しめます。
10年以上寝かせたミュスカというのは意外に日本ではあまり見かけませんが
(あったらゴメンね!)
この熟成香からくるのがアジアンチックなニュアンスのように思います。
又、アルコールも15度あるのですが全くその強さを感じさせません。

ご興味のある方!Yさんに全部飲まれる前に是非どうぞ!


田原



Chateau Grezan Les Schistes dores 2005 (Chateau Grezan) [フランス・その他]

DSC_0576.JPG
毎日のようにBSでサッカーをやってるので寝不足な毎日です。
そして明日の朝、ヨーロッパチャンピオンズリーグ決勝戦!体調を整えて観戦に備えましょう!
(興味の無い方はうちのお店で深夜までワインを飲みましょう!)

さて、本日のワインはラングドック地方の赤ワイン「シャトーグレザン・シスト・ドール」です。
昨日ご来店のお客様に飲んで頂きました。

このワインのインポーターさんは「ベリータ」さんといいまして
秋田さんという非常に物腰の柔らかく、ワインへの情熱が素晴らしい社長が経営しています。
定期的に入荷したワインをお店に持ってきてくれて色々と試飲させてもらい
その中で気に入ったワインをその場で発注しますが
生産量の少ない非常にマニアックな造り手の物が多く
うちのお店のような小さなワインバーにとっては重宝するインポーターさんです。

今回のこのワインも南フランス、ラングドック地方の「フォジェール」という
あまり耳慣れないマニアックな地区の物になります。
南仏ワインというと「濃い」と言うイメージを持たれがちですが
ラングドック、プロヴァンス、南西地区と様々な個性のワインが造られており
ひとくくりで「濃い」というのは安直です。(でも濃いけどね!)
特にこの「フォジェール」と言う地区は南仏の中でも非常にエレガントなワインが造られます。

シスト土壌というスレート状の石の層が幾重にも重なった地層になっており
昼間の太陽を存分に浴びた大地の熱をこの石によって蓄え
夜寒くなると温かい石がブドウ樹に熱を戻し成長を促します。
子供が昼間さんざん運動して、夜寝ている間に背が伸びるのと似てます。
又、痩せた地質のなのでブドウの根が養分を吸い取る為に地中深くまで伸び
地中深くにある鉄分やミネラル分を吸収し、ワインに豊かなタッチを与えます。

カシスやブルーベリーのアタックから、口に含んだ瞬間は重たさを感じますが
あくまでボディは軽めで、じんわりとした旨味が心地良く広がり
スパイシーさとフレッシュ感がキレの良い後味に仕上げます。

このワイン名の通り「黄金のシスト土壌」をたっぷりと堪能できる味わいです。
お試し下さい!


田原







Bonnezeau La Montagne 1997 (Rene Renow) [フランス・その他]

110619_1412~01.jpg
昨日、今日と比較的暖かい日が続いておりますが
インフルエンザも流行っていますので、健康管理には充分に注意しましょう!

さて、本日のワインはロワール地方の甘口ワイン「ボンヌゾー」です。
昨日ご来店のお客様が赤ワインを一本召上った後、これを飲まれました。

これは、ロワール地方のアンジュ地区で造られる貴腐ワインですが
この界隈でもう2つ有名な貴腐ワインがありまして
「コトーデュ・レイヨン」と「コトーデュ・ローバンス」と言う物です。
以前はどちらもワインリストにありましたが
生産量が少ない事もあり、時々入荷した時にリストに登場します。

もうかれこれ6、7年程前になると思いますが
後輩が働いていた「フォーシーズンホテル」のメインダイニングで食事をした際
デザートがオレンジ風味のカスタードクリームがパイにたっぷりと塗られ
季節のフルーツが山のように盛ってある、いわゆる「フルーツパイ」だったのですが
それと一緒にサーヴィスしてもらったのがこの造り手のボンヌゾーでした。
嫌味のない甘さは、コンポートのような砂糖の甘さではなく、熟したフルーツの甘さで
奥行きと複雑さ、フィニッシュのキレの良さを感じます。
これとデザートのフレッシュフルーツの酸味が絶妙に口の中でマリアージュとなり
いたく感動したのを今でもはっきりと憶えています。
その時一緒に食事に行った、当時付き合っていた彼女の事もはっきりと憶えています。
(それはどーでもいいです!)

このアンジュー地区はロワール河からの支流でレイヨン河の周りに位置し
僅か160haしかないごく限られた地域から生み出されます。
このレイヨン河からの霧の作用で、ブドウに貴腐菌が付着して水分を飛ばします。
よって糖度の高いブドウジュースが絞れ、それから甘口のワインが出来上がります。
又、ミネラルを豊富に含んだシスト土壌と
(この地区は違うタイプのシストが複雑にミルフィーユ状に重なってる場所だそうです)
この地方のブドウ品種「シュナンブラン」の相性が抜群なのも
この美味しいワインが産まれる要因となっています。

デザートだけに限らず、フランス人は貴腐ワインとフォアグラを一緒に良く食べます。
一口に「フォアグラと貴腐ワイン」と言っても、
ソテーしたフォアグラと、テリーヌのような冷たい状態のフォアグラでは
香りが脳に到達する時間に違いがあるように思います。
食べる時に最初から溶けている脂の香りと、
体温によって溶け、残り香、余韻として感じる香り。

といった小難しい話はどうでも良く
個人的な意見では、貴腐ワインには冷たいフォアグラ料理がベストだと思います。
ブリオッシュが添えてあれば最高ーです!
時々お勧め料理で「フォアグラのテリーヌ」を作っていますので、
是非甘口ワインとのマリアージュをお試し下さい!

ルイ・ウーチェに敬礼!


田原



Sancerre Grand Cuvee Comte Lafond 2007 ( Ladoucette) [フランス・その他]

110522_1335~03.jpg
さっきの雷は久々にびびりましたが
大雨にも負けず今日も頑張って営業です!

本日のワインはロワール地方の白ワインのご紹介です。
造り手は「ドゥ・ラドセット」です。

昨日ご来店されたカップルのお客様に飲んで頂きました。
この「ラドセット家」は代々このロワール地方でワイン造りを営んできた名ドメーヌで
「サンセール」と並び上質な白ワインとして名高い
「プイィ・フュメ」の畑の半分以上を所有している大富豪です。

「コントラフォン」というムルソーの代名詞とも言える高級ワインも
このラドセット家のリリースするワインですが
この一族の先祖、ラフォン伯爵へのオマージュの意を込めて
この造り手最高のワインには「コントラフォン」の名でリリースします。

ブルゴーニュワインは、親から子へブドウ畑が受け継がれる時、兄弟で分割したり
継ぐ者がいなければ、別のドメーヌが買い取ったり、又別の資本が入って来たりして
非常に複雑な状況になりがちです。

しかしここは、これだけの資本を持ったドメーヌですから
他から買収されるなんてことは当然なく、(逆に沢山買収しています!)
よって畑の分割もないまま、一子相伝脈々とラドセット家のスタイルで造り続けてこられた
ブドウ畑の中に、最高の区画と評される「シャトード・ノゼ」という畑があり
樹齢でいうと40年から古い物だと80年の物もあるそうです。

今回のこのワインがまさにこの区画から造られた物です。
フリーラン100%(一番搾りジュース)からのクリアな果汁で
ソーヴィニヨン・ブラン種本来のキャラクターを殺さないように樽は一切使いません。

ボルドー地方もこのソーヴィニヨン・ブラン種の白ワインが有名ですが
一般的にボルドーのそれに比べ、
ロワール地方の白ワインは若干キャシャなイメージがありますが
このワインはそんな事全く感じさせない
爽快感の奥からド・ドっとくる力強さがあり、頼りがいのある奴です。
上品なハーブのニュアンスと、豊満であり嘘くさくないブーケ。
フィニッシュもキレがよく、その一方で曲線的な長い余韻を楽しめます。
やはり樹齢の高さは恐るべし!です。

この時期ぴったりなロワールの雄。ラドセット。お試し下さい!


田原

Picpoul de Pinet 09 Azan [フランス・その他]

110726_1810~01.jpg

ピクプール ド ピネ 09 アザン

地中海に臨むワイン生産地
ラングドック・ルーシヨン地方で造られるワインで
この地方最古の土着品種ピクプール・ブランから
造られます。

青りんごのようなとても爽やかな香りに
瑞々しくふっくらとした果実味
しっかりとした酸とミネラルがあり
ほんの少しの塩気と甘味を残す
この夏にピッタリ、
体が欲するワインではないでしょうか


南仏なんかで

真っ青な空と海

真っ白な砂浜

真っ赤なビキニ

なんかを愛でながら飲むのが最高だと思います。

それか
Aさんみたいに
いつもは、カウンターで飲むのに
約20年ぶりぐらいに会った元恋人と
個室で飲むのもピッタリかもしれません
若い頃の2人の甘酸っぱい思い出話に花を咲かせながら


そんな2人に
ジャック・プレヴェールの詩
Jardinの和訳の一節を捧げます


何千かかっても

語りつくせるものでない

君が僕に口づけし

僕が君に口づけした

あの永遠のひとときを




丹羽


Chateauneuf du Pape 08 (Juliette Avril) [フランス・その他]

110518_1921~01.jpg
今日、明日と代々木公園で「タイ・フェスティバル」だそうです。
雨やどりついででも寄って、酔って下さい!

さて、本日のワインはローヌ地方の「シャトーヌフ・ド・パプ」
造り手はジュリエット・アブリルです。

最近カウンターにちょくちょく来られるお客様に、昨日飲んで頂きました。
ワインをおぼえ立てで、うちのお店で色々な国や地区のワインを試されますが
とにかくお酒が強い方で、開店直後から来られると、2時間ぐらいでボトル2本飲まれます。

こういうお客様が来られると、「色んな国のワイン揃えてて良かった!」とホッとします。

さてこのワインですが、南フランスワイン専門のインポーターさん
「ディス・エクスポール・ジャポン」さんから仕入れています。
社長がフランス人と言う事もあってミクロドメーヌや、マニアックなドメーヌ。
小さくても、しっかりとしたワイン造りをやっている造り手の物を沢山持っています。
(営業担当の有馬さんは水野真紀似の美人です!年は28.29ぐらいかな?)

でもこのご時世、南仏ワイン専門というのが又、マニアックです。
自然派ワインオラオラ状態の昨今、ボルドーワイン専門のインポーターさんもあります。
(時代に逆行しすぎ!なのもチョットカッコイイ?)
でもこういうインポーターさんこそ面白い物沢山ありますね!

話が逸れましたが
このワインはグルナッシュ種が70%、シラー、ムール・ヴェドルのブレンドで造られます。

南仏ワインなので、ポッテリとしたイメージをお持ちな方が多いようですが
意外にエレガントな味わいに仕上がっています。

エネルギッシュでスパイシーなアタック、オレンジの皮やナツメグ、シナモンの香りが
奥行きを演出し、複雑性をバランス良くまとめた味わいです。

ご一緒に「仔羊と夏野菜のクスクス、カレー風味」を召し上がられました。
カレー粉のようなオリエンタルなスパイスとも面白い相乗を楽しめると思います。

機会があればお試し下さい!


田原


Sancerre Jadis 08 (Henri Bourgeois) [フランス・その他]

110501_1240~03.jpg
本日のワインはロワール地方の白ワインです。
「サンセール・ジャディス」造り手は「アンリ・ブルジョア」
この季節に紹介するのにピッタリなワインです。

一昨日ご来店頂いた女性のお客様2名様が、カウンターで飲まれました。
お料理をア・ラ・カルトで8品注文され(かなり量多いです!)
ご注文されたのが魚介系の料理が多かったので
「すっきりした白ワインと一緒に」という事になりこのワインになりました。

サンセールという地区のワインで
赤ワインも多少造られますが、白ワインがメインの産地です。
このアンリ・ブルジョアは300年以上もこの地でワイン造りを続ける名ドメーヌです。
(最近ニュージーランドに土地を買いワイン造りを始めています。儲かったかな?)

ブドウ品種は殆んどの場合、ソーヴィニヨン・ブランと表記してあります。
この前行ったインポーターさんの試飲会でもそう表記してましたが
あくまで便宜上と言う事で
正確にはソーヴィニヨン・ロゼ種という品種から造られます。

ただし現在のワイン法では、このブドウを使うとサンセールと名乗る事が出来ません。
しかしこのドメーヌは法律が出来る前からこのブドウ品種を使っていますので
「植え替えをするまで」という条件付きでサンセールを名乗っています。

うちのお店の内装も現在の消防法では絶対に許可が下りませんが
今の法律が出来る前からあった為、「超過免除」という形で営業出来ています。
余談でした。

フランス語で「ジャディス」と言うのは「以前」と言う意味ですので
このいわくを皮肉ってこう名付けたのかな?

味わいは、酸味の際立った「ザ・サンセール」を連想すると裏切られます。
果実の凝縮感があり、しっかりとした厚みが口の中を支配し
それでいて、レモンやグレープフルーツ等の柑橘系のフレーバーがドスンとくる。
複雑性と爽快感が交互に押し寄せるような、非常に高レベルな味わいです。

今のお勧め料理でやってる「カンパチのグリル」や「小海老と夏野菜のサラダ」
とご一緒に召上られ
「バッチグー」頂きました。(古!年齢の予想つきます)

これからの季節、最高の白ワインです!お試しを!

(それにしても女性2人で8品は食べ過ぎです!)


田原


Chateauneuf du Pape 00 (Haut terres blanche) [フランス・その他]

110501_1239~03.jpg
今日もギラギラ暑いです。
暑くても仕事はしないといけないので6月最後の日
頑張ります!

本日ご紹介のワインはフランス、ローヌ地方の赤ワイン
シャトーヌフ・ド・パプです。造り手は「オーテールブランシュ」

昨日、カウンターに来て頂いた男性のお客様が飲まれました。
以前来られた時はお一人でボルドーワインを飲まれましたが
今回はローヌのワインを試したいとの事でこれになりました。

ローヌというと少々マイナーなイメージをお持ちの方も多いかもしれません。
以前、幾つかのローヌワインをこのブログでもご紹介いたしましたが
実際はとても優れたワインを生み出す地域です。

最近ではワインショップでも、ラングドック地方やルーション地方のワインと一緒に並べられ
混同されている方も多いかもしれませんが、全くと言っていい程別物です。

中でもこのシャトーヌフ・ド・パプというのは最も歴史が長く
「教皇の最初(新しい)のお城」という意味で
1300年初頭に、フランス王がローマ教皇をアヴィニヨンに移り住まわせたのが始まりです。
そこから代々教皇によってブドウが栽培され、品質の優れたワインを造り出してきました。

僕もフランスに居た時、アヴィニヨンに友達が住んでいたので良く遊びに行きました。
本場イタリアのレストランと比べるとかなりクオリティーは落ちますが
パスタ屋さんやピザ屋さんがあったり、オリーブオイルも色々な種類があったりと
非常にイタリア色が強い街です。街並みもとても美しいのですが
少々治安が悪いので、(ちびっ子ギャングが沢山います!)
観光で行かれる方はご注意を!

もう一つヨタ話
「ポン・ヌフの恋人」という有名な映画がありますが
舞台となったパリにある「ポン・ヌフ」という現存する最古の橋の
「ヌフ」というのは「新しい」とか「最初の」という意味になります。

そしてこの造り手「オーテール・ブランシュ」ですが
うちのお店でもかなり前から使っています。
ワインが出来て、自分の蔵の中に貯蔵します。ここまでは当たり前なのですが
普通なら、ワイナリーの運転資金の為にすぐ売ってしまう所
そろそろ飲み始めてもいいかなーとなる3年から5年の間は売りません!
(頑固です!)

グルナッシュ種を主体に、シラー種、ムールヴェドル種、サンソー種から造られ
甘い熟した心地よい果実の旨味と、スパイシーなアタックとハーブ香が合まって
複雑さとワイルドな動物香も余韻に感じ退屈しません。
決して重くなく、くどくなく、そして軽すぎない。

歴史があって、美しく、チョイ危険、アヴィニヨンの街を彷彿させる一本でした。


田原

Vouvray Moelleux 1990 (Berteau&Mabille) [フランス・その他]

110323_1843~01.jpg
本日のワインはフランス、ロワール地方の白ワイン。
ヴーヴレー・モアルーです。造り手はベルト―&マビーユ。
昨日来て頂いた常連様2名様で飲まれました。

パリから約250Km南西にある、ロワール河沿いのこの一帯をロワール地方と言います。
旅行に行くと、「古城めぐりツアー」とかで向かうのがこの辺りですが
残念ながら僕もフランスに居た時代、この地方には足を踏み入れた事がありません。

この地方のワインは大きく4つの地区に分けられていまして
ペイ・ナンテ、アンジュー・ソーミュール、トゥーレーヌ、サントル・二ヴェルネとなります
同じ地方の中でも土壌の特徴や個性に応じたブドウ品種が栽培されていて
ひと口に「ロワール」といっても非常に奥深い物があります。

ペイ・ナンテでは白ワインのミュスカデが造られ
澱と一緒にワインを寝かせ微生物の作用によってワインに複雑味をもたらす
「シュール・リ」という技法が有名です。

アンジュー・ソーミュールでは3大ロゼワインの一つ、ロゼ・ダンジュが有名ですが
ボンヌゾーを始めとする、上質な貴腐ワインの生産地でもあります。

トゥーレーヌは、馴染の深いシュナン・ブラン種から
あまり耳慣れない、ピノ・ドニスやロモランタンという品種からワインが造られます。

サントル・二ヴェルネはピュイィ・フュメやカンシー、ヴァランセ等といった
メジャーな地区を要します。ブドウ品種は、白はソーヴィニヨン・ブラン種。
赤はカベルネ・フラン種やガメイ種で造られる事が多いように思います。

ソムリエ教本に出てくるようなお話は退屈なのでこの辺にしまして
今回のこのワインはトゥーレーヌ地方のワインです。
本来は辛口のスッキリとしたワインがヴーヴレの特徴ですが
「モワルー」と付くと甘口という意味になります。
後、ヴーヴレーは微発泡性ワインの「ペティアン」も有名です。

ロワール河からの霧の影響で湿度が高く、ブドウにカビが付き(これが貴腐菌です)
ブドウの水分を外に飛ばしてしまい、糖度の高い果汁が絞れ、貴腐ワインとなります。

決して甘過ぎず、充分な熟成を感じる柔らかさ
マスカットのようなフルーティーな香りと、たっふりのミネラルの旨味。
後から程よい甘味がジワジワとこみ上げてきます。
デザートワインとしても、食中酒としても楽しめるワインです。

是非お試し下さい!


田原




前の10件 | 次の10件 フランス・その他 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。