Chateau Montroses 1993 [フランス・ボルドー]

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今朝の強い雨風は突然の台風かと間違えるぐらい迫力ありましたねー
自宅の前に置いていた自転車が吹っ飛んでいたのでビックリしました。

さて、本日のワインはボルドーの赤ワイン、シャトーモンローズです。
昨日ご来店のお客様に飲んで頂きました。

このワインは、サンテステフ地区で最も恵まれた場所に位置すると言われ
濃密で力強い味わいの為、「サンテステフのラトゥール」等と言われてきました。

モンローズのモンは山と言う意味で、ローズはバラです。
昔この辺一帯で自生していた「ヒース」という植物が秋口になると赤い花を咲かせ
バラで覆われた山のようになった事からバラの山「モンローズ」になりました。
(シャトーモンヒースでもよかったかも?チョット言いにくい?)

1960年代後半から70年代にかけ、
濃厚な味わいのスタイルは現在の消費者にうけないであろう
という判断から、軽やかな飲み口の造り方にシフトチェンジしていったそうですが
熱狂的モンローズファンから大ブーイングを受けてしまったようです。

12,3年程前にパークハイアットホテルでの食事会があった際
とあるレストランの有名シェフとお話させて頂く機会がありました。
その方は有名レストランで長年シェフを務めた後、独立をされたのですが
独立をしてからと、独立前にやっていた料理が、あまりにもスタイルが違った為
独立前のレストランに来て頂いていた熱狂的なファンのお客様から
色々なお叱りの意見を頂いたそうです。
しかし自分が「このスタイルでやっていく」と決めた以上
「それが正しいと解ってもらう為には、やり続けて行く事しかないんだよ!」と言われ
このレベルのシェフになると、新しいスタイルにチャレンジするにしろ
今までやってきた事の軌跡が大きすぎて、色々な苦労があるのだなと思いました。

話を元に戻しますが、その後このモンローズは原点のワイン造りに帰り
1980年代後半からは、又、あのしっかりとした濃厚なスタイルのワインを造り始めます。
(プライドがない?のとはチョット違いますよ!)

今回のこのヴィンテージは1993年です。ボルドーにおいては非常に難しい年で
「水っぽい味わい」なんていう酷評も多々ありますが
このワインは流石!です。頼りがいのあるしっかりとした骨格と完熟した果実香
タンニンも旨く溶け込み、滑らかで、余韻も申し分ないと思います。
やはり「長熟してナンボ!」のザ・ボルドーワインです。

変える事の難しさ、変わる事の面白さ、そして、又戻す事の勇気。。。

「バラの山」のお話でした。


田原


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