Shateau d'Yquem 1998 [フランス・ボルドー]

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本日ご紹介のワインは「シャトーディケム1998」です。
常連様Z様に飲んで頂きました。
ブログに書くの忘れてました。ゴメンナサイ!

ボルドーソーテルヌ地区で造られる貴腐ワインです。
この貴腐ワインという物は
貴腐菌「ボトリティス・シネリア」という一種のカビですが
このカビがブドウに付着して水分を飛ばしてしまう為
樹にブドウがなったままの状態で干しブドウのようになり
そこから糖度の高いジュースが抽出され、醸造され
世界最高峰と言われる貴腐ワインが造られます。

何をもって最高峰なのか?
勿論、立地上貴腐葡萄が出来易い気候条件にあり
土地のポテンシャルが素晴らしい事は言うまでもありませんが
この貴腐ワインが造られるまでに執念すら感じる工程があると言う事だと思います。

リュル・サリュース家が所有しているシャトーですが
もう趣味というか享楽というか利益の事等、全くの無視で造られています。
(大金持ちだからこういう事出来るんだよね!)

貴腐葡萄の収穫にあたるグループは150人から200人と言われ
約2か月間シャトーに滞在し、幾度となく畑に収穫に回り
完璧な熟成をしたブドウだけを1房単位ではなく1粒単位で収穫するそうです。

余談ですが
ボルドーでバンダンジュ(収穫)をやった事がある人に聞いたのですが
シャトーに泊まり込んで毎日3食、素晴らしいお食事とワイン付きだそうです。
こういう話をすると、女の子で「やってみたーい」なんて言う人がいますが
収穫に駆り出されるのは、殆んどがポルトガルやスペインからのジプシーの方ですので
治安は決して良くないようです。お気を付け下さい。

そしてそこから得られたジュースでワインを造る訳ですが
新樽で3年の熟成をさせている間に約20%のワインが無くなってしまいます。
「天使の分け前」なんてお洒落な事いいます。
更にイケムに相応しいとされた樽のワインだけがイケムとしてリリースされます。
ちなみに1978年は15%しかイケムとしてリリースされなかったそうです。

これだけの労力を費やしてブドウ樹1本からグラス1杯分のワインしか造れません。
(そりゃ高いわ!)

蜂蜜のような粘性のある甘さと香ばしくスパイシーなアタック
古いヴィンテージのアルマニャックのような丸みを感じる質感があり
重さを感じず、上質で嫌味のない甘味だけが口の中に残り
後味は軽快で、その後果てしなく続く余韻。

最初のアタックから後味の余韻まで 
上質!上質!上質!いや、高級!高級!高級!そんな感じ?

何を持って最高峰か?

是非、お試し下さい!


田原





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