Margaux du Chateau Margaux 2009 [フランス・ボルドー]

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今日で9月も終わり。早いもので今年も残すところ3ヶ月
まだ夏の残り香も感じられますが、ようやくワインの美味しい秋到来です。

さて、本日ご紹介のワインはボルドーの赤ワイン
「マルゴー・デュ・シャトーマルゴー2009」です。
昨日ご来店された常連様に飲んで頂きました。

ボルドーの格付けでグラン・クリュの第1級に君臨する
シャトーマルゴーがリリースするワインです。
このシャトーマルゴーの畑から取れるブドウで
一定の基準を満たさない。と、判断されたブドウで造られるワインが
セカンドワインと位置付けられる「パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトーマルゴー」
になります。基準を満たさない。と言っても決して粗悪な葡萄で造られるという事では無く
収穫した後に選果され、皮が破裂している、少し熟し方が足りないといったレベルです。
又、ボルドーワインは一般的にカベルネ・ソーヴィニヨン種、メルロー種
プティ・ベルド種の3品種をブレンドして造られますが
その年の気候によって、出来不出来が出来る為、最上のブドウだけでブレンド比率を決め、
残ったブドウでセカンドワインを造るのが常です。

そして今回のこのワインは、シャトーマルゴーに満たないブドウの中でも
特に若木から収穫されるブドウで造られる、いわばサードワインという事になります。
実際はセカンドワインのほうに若木のブドウが使われていましたが
若者のワイン離れを懸念して、シャトーマルゴーの素晴らしさを若い世代にも味わって欲しい。
と云うシャトーの目的でリリースされたようです。
セカンドワインがリリースされたのが約100年前ですから
まあ、商売目的が第1だとは思いますが。。。(笑)

ブドウ樹も、植えてから数年の若木は、地中に張る木の根も浅く
そこから産まれる葡萄も、複雑味の無い単調な味わいになりがちです。
樹齢が高くなるにつれ、地中深くに根を張り巡らせ地中の各地層から様々な養分を吸収し
それがブドウに、ひいてはワインに独特の複雑さや奥深いタッチをもたらします。
よって高級ワインをリリースする造り手は、フラッグシップとなるワインに究極を求める為
30年、40年と育てた古樹から収穫されるブドウのみでワインを造ります。
その後、80年、90年と高樹齢となったブドウ樹は実を付けなくなるので
その時は又、新しいブドウ樹と区画ごと植え替えを行い
畑の中から樹齢の高い樹が無くならないようにプランを立てて育てていきます。
まさにローマは1日にしてならず。です。

さて味わいですが、サードワインと言ってもマルゴーはマルゴーです。
この2009年がファースト・ヴィンテージで、今、まさに飲み頃だと思います。
メルロー種の比率が多い為か、口当たりの滑らかさが非常に心地よく
ブラックチェリーやカシス、ブルーベリー等の旺盛な果実味
カカオのような深みのあるタッチと温かみを感じるオレンジピールの香り
その丸みの中にある伸びやかさと爆発力は流石です。
抜栓後の味わいの変化には多少の乏しさを感じますが
充分にシャトーマルゴーの片鱗を感じれる。と思います。
「ボルドーの女王」と言われるシャトーマルゴーからすると
「ボルドーのお姫様」ぐらいかな?

機会があればお試し下さい!
さあ、今日は金曜日。張り切って行きます!!!

田原






Hermitage Farconnet 2008 (Jean Louis Chave) [フランス・その他]

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9月も後半。秋の長雨と言いますが
ぐずぐずとした梅雨のようなお天気が続いております。
しかし明日から又、夏日に戻るらしく、体調管理には十分気を付けましょう。

さて、本日ご紹介のワインはフランス、ローヌ地方の赤ワイン
「エルミタージュ・ファルコネ 2008」造り手は「ジャン・ルイ・シャーブ」です。
昨日ご来店のお客様に飲んで頂きました。

このブログでも何度も紹介しているローヌ地方を代表する著名な造り手です。
このワインはジャン・ルイ・シャーブが1998年からスタートさせた
ブドウの栽培農家から買い付けたブドウと自社畑からの格落ちの葡萄を混ぜて造られる
ネゴシアン部門「ジャン・ルイ・シャーブセレクション」のうちのひとつです。
ネゴシアン物とは言っても、樹齢50年を超える古樹の葡萄も使われており
当主ジェラール・シャーブのこだわりを感じます。

又、ドメーヌ物だと、仕入れで良いヴィンテージとなりますと
うん万円しますから、カジュアルにシャーブの味を楽しめる。
という意味では非常に重宝するワインです。

このキュベ「ファルコネ」は砂質、石灰質、粘土質という3つの異なる
性質の畑から収穫されたブドウをブレンドして造られます。
単一の畑から取れるブドウでワインを造り、
そこに大地のメッセージを織り込む。という哲学と
もうひとつ、異なった地質で育てられた異なるキャラクターを持つ
シラー種をブレンドしてひとつの世界を造り上げる。という哲学。
その両者を使い分ける事の出来る非常に稀有な造り手だと思います。

比較的タッチは軽やかで、しなやかな赤系果実のチャーミングな酸味。
かといって決してライトでは無く、重厚感と凝縮感ある低い重心から
スパイスやスミレ、鉄分を感じつつ軽やかな余韻へとつながり
バランスの良い爽快なフィニッシュを迎える。といった印象です。
これからの季節、ジビエや茸料理ともピタッと寄り添う素晴らしいワインです!

機会があれば是非お試し下さい!

田原

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