Clos de Tart Grand Cru 1998 (Mommessin) [フランス・ブルゴーニュ]

DSC_0058.JPG
昨日は成人の日でしたが
まだ成人にも満たない高校生達が、サッカーの決勝戦で素晴らしい試合を観せてくれました。
感動を有難う!

さて、本日のワインはブルゴーニュの赤ワイン「クロ・ド・タール1998」です。
去年の年末に常連のお客様と一緒に飲ませて頂いたワインです。

このワインはブルゴーニュのモレサンドニ村にある特級畑の区画で
12世紀に「タール・ド・ノートルダム」という修道院の所有の元
修道僧達によって代々ワイン造りが続けられてきました。

その後1932年に名門のネゴシアン「モメサン家」の手に渡り
畑の切り売り等もされず
モメサンの手だけによってこの区画のワインが造られてきました。
一つの区画の畑を一つの造り手が独占して所有する事
すなわち「単独所有畑」の事を「モノポール」といいます。

ですからこの「クロ・ド・タール」のワインは
モメサンによってしか造られていませんから
これを飲んで、「この区画のテロワールの特徴はこういうもんだ」
という判断をするしかありません。
「ポンソ」や「ジョルジュ・リニエ」が造ればもっと美味しいかもしれませんが。。。
怒られるのでこれ以上書きません。

しかし、1980年代ぐらいまでは「あぐらをかいてる!」等酷評を受けてた事も事実です。
90年代に入り品質が向上し(もともとポテンシャルのある土地ですから当たり前ですが)
1995年にオスピス・ド・ボーヌで醸造長を務めていた「シルヴァン・ヴィティオ氏」を迎え
更なる品質向上をしてきたと言われています。(インポーター資料より)
(やはり造り手による味わいへの影響は大きいです!)

料理人の技術は食材を超えられない。いや超えちゃいけないのかな?
ですがどんなに素晴らしい食材が目の前にあっても
それを生かすべく技と知識、経験を持ち合わせていなければ
ただ食材の持ち味を殺してしまうだけです。

20代の頃に読んだ三国シェフの本に「僕は食材と会話する」と書いてありましたが???
まだまだ未熟者ですが、今読むと少しだけ理解できます。
僕も変な薬を使わずとも早く魚の声を聞きたいものです。

さて肝心の味わいですが、1998年のブルゴーニュは決して良年とは言えません。
更に13年も熟成していますので、抜栓してそのまま飲もうとしましたが
「若さ溌剌」と言った感じで、慌ててデカンタしました。

タンニンもまだ溶け込めきれてなく、深く暗い森の中に迷い込んだような印象です。
しかし30分程経つと優しいベリー系の香りがたち上がり
じんわりとした果実味とほのかな動物香、絹のようなのど越しと奥深い余韻。
文句の付けようのないグランクリュらしい堂々たる味わいを楽しめます。


「クロ・ド・タール」お試しを!


田原




nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

Morey St Denis Cuvee..Juan Gil 2009 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。