年末のご挨拶 [その他]

嵐のような12月の営業が終わり、そして2016年も終わろうとしています。
今年は、年明けから恵比寿店の料理長の不祥事が発覚し解雇。
まさに波乱の幕開けで始まった2016年でした。

その為、オープン以来9年ぶりに恵比寿Dumvivaで働く事となり
渋谷とは又違った恵比寿のお客様に沢山の刺激をもらい
同時に外からワインバー繭を見直す事の出来た実りある年になりました。
両店共に沢山の常連様に支えられながら
スタッフ一同、力を合わせて乗り切った1年でもありました。

近年、飲食シーンが昔とはかなり変わってきており
食べログを含むメディアやネットで顔も知らない誰かの情報を信じ
スタンプラリーの如く1.2度訪れ、SNSでアップする。
というのが現在のトレンドです。非常にドライです。
それに準じて個性の薄い流行りにのっかるお店が増えたのも事実ですが。。。
本来は自分の感覚、判断基準で好きなお店、もう行かないお店を判断し
いきつけのお店、お気に入りのお店を造るのが
正しい飲食の楽しみ方だと思います。

かれこれ10数年前でしょうか?もっと前かな?
フジテレビのドラマで三谷幸喜さん脚本の
「王様のレストラン」というフレンチレストランを
舞台にしたドラマがありましたが、そのワンシーンに
「美味しい食事とは、何を食べたか。では無く、何処で誰と食べたか。である」
このセリフがまさに飲食の楽しみ方の真髄であり
私たち飲食人はこうゆうお店を造らなければならないと思っています。
(まだまだですが。笑)
そして来年2017年は恵比寿Damvivaが10周年の節目の年を迎えます。
先日、雑誌の取材で「長くお店をやる秘訣」を聞かれましたが
後から良く考えると、ブレイクしない事。
プチ・ブレイクを続ける事。かな。(笑)

来年も一組、一組のお客様とウェットな関係でいきたいと思います。
それでは皆様、良いお年をお迎え下さいませ。

オーナーシェフ
ミッシェル・サラゲッタ





Joyuex Noel 2016 繭 [その他]

毎年沢山のご予約を頂いております12月のクリスマスフェアー!
今年も12月23(金),24(土),25(日)の3日間、フェアーを開催致します。
2016年の締めくくりに、繭で贅沢なお時間をお過ごしください。


クリスマススペシャルコース(2名様~)
~Cours de Noël~
Amuse
フランス産 根セロリのクリームスープ トリュフの香り

Premier
フォアグラのクレーム・ブリュレ仕立て

Deuxieme
軽くスモークした天然ブリのカルパッチョ 旬の根菜のヴィネグレット

Poisson
福岡県長浜漁港より届く鮮魚の香草パン粉フライ グジョネット仕立て

Viande
北海道国産牛サーロインのロースト 西洋ワサビのソース

Dessert
ビターチョコレートのムース クリスマスのフィナーレに

パン、コーヒー付
(お一人様¥5400税込)


3日間は2時間半の時間制となっております。
ご予約お待ちしております。
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Roy Estate Proprietary Red Napa Valley 05 [アメリカ]

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皆様、こんばんは!4回目のブログ更新です、ソムリエ見習いの雨宮です。
本日紹介するワインは「ロイエステート プロプライエタリー レッド ナパヴァレー05」です。
何故かフランスとアメリカワインばっかですが別にフランスとアメリカが好きなわけでは
ありませんので(笑)
先日いらしていただいたお客様に飲んで頂きました!


今回は味わいから!グラスに注いだ瞬間から只者ならぬ気配(香り)が…笑
飲んでもいないのに香りだけで旨味が伝わってきます!
凝縮感たっぷりの完璧な状態で熟したカシスの魅惑的なニュアンスに
長期間樽の中で熟成させることにより生まれるスパイス香が全体を支え
大きな骨格を感じさせます。
丁寧にゆっくりと煮込まれたスープの様な、香りを嗅ぐだけで幸福感に包まれるような感覚に陥ります…


堪えきれずに一口…
まるで超大作映画を観終わったかの様な、圧倒的スケール感に打ちのめされます…
ワインが創り出す世界観にただただひれ伏してしまいます。
しかし高圧的でなくどこか親しみがあり、優しく包み込まれます。

味わいにもやはりカシスや黒いベリーのニュアンスが完全な状態で在り
凝縮された果実味を下からそっと支える様にスパイスや樽香が感じられ
この2つの要素が互いを潰し合うことなく、絶妙なバランスで
相乗しています、そのバランスが本当に凄い!
もうそれはシャーロック・ホームズにワトソン在り
エルキュール・ポアロにヘイスティングス在りです!笑


偉大なワインの造り手が皆口を揃えて言うのがやはり良いワインを造るには
醸造の部分でも畑仕事でも地道に手を抜かずやることだと言います。
特にスペシャルなことは必要なく1時間でも多く畑に出て、1分でも多くワインのために尽くすことだと言います。


このロイエステートもワイン造りにたいし一切の妥協をしません。
葡萄造りの専門家の女帝ヘレン・ターリーやフィリップ・メルカを招き
その畑にあった葡萄造りを目指すなど、余計なことはせず葡萄本来の良さを引き出す
ナチュラルな造りを徹底しています。


んー、偉大なワインを造るためには、尋常じゃないほどのワインに対する愛が必要なんですね!
僕もこれからはワインに対して愛を持って接したいですね!



生産量が少なくは在りますが、お見かけしたら是非試して観てください!



雨宮



12月23〜25日の3日間開催されるクリスマスフェアなんですが
23、25日は残り少なくではありますが、お席ご用意出来ます!
ご予約お待ちしております。
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Calera de Villiers Vineyard Mt. Harlan Pinot Noir'12 [アメリカ]

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皆様、遅くなりました!2回目のブログ更新です。
本日紹介するワインはアメリカ、カリフォルニアの赤ワイン
「カレラ ド ヴィリエ ヴィンヤード マウントハーラン ピノノワール2012」です。
先日ご来店されたお客様に飲んで頂きました。



今や”カリフォルニアのピノノワール”の代名詞的存在になったカレラ。
オーナーのジョシュ・ジャンセン氏はあの”ロマネ・コンティ”でワイン造りを学び
カリフォルニアにロマネ・コンティの苗木を持って帰り植えたという噂まであります。。。
約30年前にカリフォルニアの地にロマネ・コンティと同じ土壌、気候の畑(カリフォルニアで最も標高の高い2200フィートのマウントハーラン)を見つけワイン造りを始めました。
現在は5つの単一畑から高品質なピノノワールを生産しており、今回のワインはその中でも
生産量が少なく人気の畑”ヴィリエ”になります。



”カリフォルニアのロマネ・コンティ”や”ブルゴーニュを超えるピノノワール”等々
飲む前から期待感が高まりますね(笑)
ここまでハードルばかり上げてきましたが、このカレラ ド ヴィリエ
全くその期待を裏切らない香り、味わいです!!



グラスに注ぐとその中に静かに
しかし隆々と良く熟した葡萄の豊満な香りが広がっていきます。
艶があり、丸々と大きく凝縮感のあるカシスのような香りや
赤いベリー系のチャーミングな果実感と爽やかさを感じます。
妖艶さとどこか子供っぽい無邪気さを兼ね備えており、この相反する要素が織りなす不思議な世界にただただ引き付けられます。
香りだけでチーズが進みそうなくらいの豊潤さです。。。(笑)



いやいやそれだけでは満足できないので!(当たり前ですよね....)
堪えきれずワイングラスを傾けると.....
わおっ!なんとパワフル!!これがピノノワールなのかと疑ってしまうくらいの力強さが。
ブラインドで出されたらカベルネとか言ってしまいそうです。。。。。



口に含んだ瞬間、丸く包み込まれるような凝縮感のある果実味。圧倒的インパクト。
それに続くスパイスのアクセント、細かく優しいエレガントな酸味。
それらの要素がスムーズにつながり骨格を造り出しています。
口の中で、いろいろな要素が顔を出し互いを高め合い壮大で緻密なストーリーが広がります。

んーー、美味しい。(笑)
ブルゴーニュ以外でこんなに美味しいピノノワールがあるとは.....感激です!
(しかもこのクオリティで価格もそこまで高くない!今後はもっとあっがてしまうのかもですが...)


カレラは葡萄造りに欠かせない絶対的な要因のテロワールを最大限感じさせてくれます。
どこの国で造っているという事では無く、さらに細かい気候や土壌がワイン造りでは大切です。
ピノノワールの栽培に適した土地とは冷涼で石灰岩が豊富にある土譲で、そのような土地で
育てられたピノノワールにはキメの細かい酸があります。
その酸味がワインにバランス感覚を与え、輪郭をはっきりさせてくれます。
さらに全房発酵(前回の記事に詳しく書いてあります)も行っており、スパイス香やタンニンを感じ全体にボリュームを持たせています。もちろんロマネ・コンティもやってます!


まさに人の技術力と天の恵みの結晶ですね!

皆様、見かけたら是非試してみてはいかがでしょうか!


雨宮

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Chambolle Musigny Vielles Vignes '11 (Lignier Michelot) [フランス・ブルゴーニュ]

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皆様、初めまして!ソムリエ見習いの雨宮 陸(あめみや りく)と申します。
今日から私も繭のワイン日記を書かせていただくことになりました。

先程も申し上げましたが、私は”ソムリエ見習い”ですので
経験も知識もまだまだ乏しいですが
このブログを通して勉強していけたらと思っております。
又、来年8月に控えるソムリエ試験合格を目指して(今年初挑戦となったソムリエ試験は1次試験で落ちてしまいました....お恥ずかしい限りです....)日々学びながら
ワインの魅力など伝えていけたらと思います。
拙い文章力ですが、温かく見守って頂けたら幸いです。よろしくお願いします。


さて、本日紹介するワインはフランス・ブルゴーニュの赤ワイン
「シャンボール・ミュジニィ ヴィエイユ・ヴィーニュ 2011」
「ヴィルジル・リニエ・ミシュロ」の造るワインです。
先日ご来店頂いたお客様に飲んで頂きました。

シャンボール・ミュジニィ村のワインは繊細でエレガンスを備えていて
赤いベリー系の果実や華の香りが特徴です。
勿論、畑や造り手によって味わいや印象も変わってきますが
どちらかというと、生命力に溢れ、ふつふつと湧き出るエネルギーや躍動感を感じる
というよりも、たおやかな流れや大きなエネルギーを持ちながらも
どこか優しさを感じるワインが多いような印象です。


今回のワインもまさしくそんな味わいで、華やかな赤系ベリーの果実に
口当たりまろやかな旨みがあり、穏やかで優しい酸が感じられます。
それぞれの要素がスムーズにつながっており、滑らかで調和がとれていました。

ヴィルジルの造るワインは、その村や畑の特徴を生かしながらも
彼らの哲学が溶け込んでいます。
2000年から減農薬栽培に取り組んでおり、葡萄本来の味わいを生かし
瓶詰後5年間のフレッシュな美しさを大切に、早飲みタイプのワイン造りをしています。

早飲みタイプのワイン造るためにヴィルジルは一部除梗せず、全房発酵を取り入れていて
全房発酵とは葡萄の房と枝をつなぐ果梗も含めて発酵することで
全房発酵することにより、ワインにはっきりとした骨格やスパイシー感や
シルキーな舌触りを与えることができるそうです。

たしかに今回のワインにもフレッシュな果実味や酸味を感じながらも
全体の調和がとれていて、滑らかな味わいになっていました。


もう2、3年経ってもおいしく飲めるかなと思いながらも
この造り手の想いとフレッシュ感を楽しんで頂くには、まさに今が飲み頃なのかなと思います。



是非、お試し下さい!
それでは1回目はこの辺で。今後はこまめに更新できるよう頑張ります。
最後までお付き合いいただき有難うございました。今後ともよろしくお願いします。


雨宮

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Margaux du Chateau Margaux 2009 [フランス・ボルドー]

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今日で9月も終わり。早いもので今年も残すところ3ヶ月
まだ夏の残り香も感じられますが、ようやくワインの美味しい秋到来です。

さて、本日ご紹介のワインはボルドーの赤ワイン
「マルゴー・デュ・シャトーマルゴー2009」です。
昨日ご来店された常連様に飲んで頂きました。

ボルドーの格付けでグラン・クリュの第1級に君臨する
シャトーマルゴーがリリースするワインです。
このシャトーマルゴーの畑から取れるブドウで
一定の基準を満たさない。と、判断されたブドウで造られるワインが
セカンドワインと位置付けられる「パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトーマルゴー」
になります。基準を満たさない。と言っても決して粗悪な葡萄で造られるという事では無く
収穫した後に選果され、皮が破裂している、少し熟し方が足りないといったレベルです。
又、ボルドーワインは一般的にカベルネ・ソーヴィニヨン種、メルロー種
プティ・ベルド種の3品種をブレンドして造られますが
その年の気候によって、出来不出来が出来る為、最上のブドウだけでブレンド比率を決め、
残ったブドウでセカンドワインを造るのが常です。

そして今回のこのワインは、シャトーマルゴーに満たないブドウの中でも
特に若木から収穫されるブドウで造られる、いわばサードワインという事になります。
実際はセカンドワインのほうに若木のブドウが使われていましたが
若者のワイン離れを懸念して、シャトーマルゴーの素晴らしさを若い世代にも味わって欲しい。
と云うシャトーの目的でリリースされたようです。
セカンドワインがリリースされたのが約100年前ですから
まあ、商売目的が第1だとは思いますが。。。(笑)

ブドウ樹も、植えてから数年の若木は、地中に張る木の根も浅く
そこから産まれる葡萄も、複雑味の無い単調な味わいになりがちです。
樹齢が高くなるにつれ、地中深くに根を張り巡らせ地中の各地層から様々な養分を吸収し
それがブドウに、ひいてはワインに独特の複雑さや奥深いタッチをもたらします。
よって高級ワインをリリースする造り手は、フラッグシップとなるワインに究極を求める為
30年、40年と育てた古樹から収穫されるブドウのみでワインを造ります。
その後、80年、90年と高樹齢となったブドウ樹は実を付けなくなるので
その時は又、新しいブドウ樹と区画ごと植え替えを行い
畑の中から樹齢の高い樹が無くならないようにプランを立てて育てていきます。
まさにローマは1日にしてならず。です。

さて味わいですが、サードワインと言ってもマルゴーはマルゴーです。
この2009年がファースト・ヴィンテージで、今、まさに飲み頃だと思います。
メルロー種の比率が多い為か、口当たりの滑らかさが非常に心地よく
ブラックチェリーやカシス、ブルーベリー等の旺盛な果実味
カカオのような深みのあるタッチと温かみを感じるオレンジピールの香り
その丸みの中にある伸びやかさと爆発力は流石です。
抜栓後の味わいの変化には多少の乏しさを感じますが
充分にシャトーマルゴーの片鱗を感じれる。と思います。
「ボルドーの女王」と言われるシャトーマルゴーからすると
「ボルドーのお姫様」ぐらいかな?

機会があればお試し下さい!
さあ、今日は金曜日。張り切って行きます!!!

田原






Hermitage Farconnet 2008 (Jean Louis Chave) [フランス・その他]

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9月も後半。秋の長雨と言いますが
ぐずぐずとした梅雨のようなお天気が続いております。
しかし明日から又、夏日に戻るらしく、体調管理には十分気を付けましょう。

さて、本日ご紹介のワインはフランス、ローヌ地方の赤ワイン
「エルミタージュ・ファルコネ 2008」造り手は「ジャン・ルイ・シャーブ」です。
昨日ご来店のお客様に飲んで頂きました。

このブログでも何度も紹介しているローヌ地方を代表する著名な造り手です。
このワインはジャン・ルイ・シャーブが1998年からスタートさせた
ブドウの栽培農家から買い付けたブドウと自社畑からの格落ちの葡萄を混ぜて造られる
ネゴシアン部門「ジャン・ルイ・シャーブセレクション」のうちのひとつです。
ネゴシアン物とは言っても、樹齢50年を超える古樹の葡萄も使われており
当主ジェラール・シャーブのこだわりを感じます。

又、ドメーヌ物だと、仕入れで良いヴィンテージとなりますと
うん万円しますから、カジュアルにシャーブの味を楽しめる。
という意味では非常に重宝するワインです。

このキュベ「ファルコネ」は砂質、石灰質、粘土質という3つの異なる
性質の畑から収穫されたブドウをブレンドして造られます。
単一の畑から取れるブドウでワインを造り、
そこに大地のメッセージを織り込む。という哲学と
もうひとつ、異なった地質で育てられた異なるキャラクターを持つ
シラー種をブレンドしてひとつの世界を造り上げる。という哲学。
その両者を使い分ける事の出来る非常に稀有な造り手だと思います。

比較的タッチは軽やかで、しなやかな赤系果実のチャーミングな酸味。
かといって決してライトでは無く、重厚感と凝縮感ある低い重心から
スパイスやスミレ、鉄分を感じつつ軽やかな余韻へとつながり
バランスの良い爽快なフィニッシュを迎える。といった印象です。
これからの季節、ジビエや茸料理ともピタッと寄り添う素晴らしいワインです!

機会があれば是非お試し下さい!

田原

Vosne Romanee 1er Cru Les Chaumes 96 (Jean Tardy) [フランス・ブルゴーニュ]

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大熱戦が続いているオリンピックも終盤を迎えています。
苦しい努力の末にやっと辿り着いたオリンピックという世界の檜舞台で
素晴らしい戦いを魅せてくれるアスリート達には
ただただ毎日感動させられるばかりです。そして寝不足です。
私もお客様を笑わせるだけでは無く、感動させられるように日々精進です。

そして本日ご紹介のワインはブルゴーニュの赤ワイン。
「ヴォ―ヌ・ロマネ・プルミエクリュ・レ・ショーム1996」
造り手は「ジャン・タルディ」です。
昨日ご来店のお客様に飲んで頂きました。

昔は時々インポーターさんから入荷するワインでしたが
近年、殆どお見かけする事が無くなりました。
久々にインポーターさんから蔵出しのバック・ヴィンテージの案内があり
懐かしさでつい仕入れたワインです。

この「ジャン・タルディ」は
ヴォ―ヌ・ロマネ村に於いて確固たる存在感を示す素晴らしい造り手であります。
ことに、このレ・ショームという畑はジャン・タルディの看板ワインとも言え
1級畑でありながら、かのDRCのラ・ターシュから小道を隔てた隣にあり
ラ・ターシュの畑の下部と、このレ・ショーメの畑の上部は同じ並び、標高に位置します。

しかし、元々この畑はドメーヌ・メオ・カミュゼの所有であり
ある一定期間、この畑を借りて、ジャン・タルディがワイン造りを行っていました。
ブルゴーニュ独特のこのスタイルをメタヤージュと言い
定期借家を借りて、そこで一定期間商売をやるのと同じです。
その借地の契約期間を終え、もう造る事の出来ない幻のワインと言えるのが
今回のこれになります。

勿論、今後メオ・カミュゼがこの畑のワインをリリースしますが
色調濃く、凝縮感を極限まで追求するメオの造りよりは
このジャン・タルディのナチュラルなタッチのほうが個人的には好みであります。

今回のこのワインも、アタックから優しく、旨みたっぷりの果実香と
柔軟性があり、懐が深く、キメが細かいシルキーな口当たりから
紅茶やエキゾチックスパイスの印象、そしてほろ苦いハーブの余韻が心地よく押し寄せます。
20年の素晴らしき熟成の集大成を感じさせるワインであります。

機会があればお試し下さい!

追伸、8月21日より25日まで夏季休暇とさせて頂きます。

田原







Meursault Clos du Cromin 13 (Bitouzet Prieur) [フランス・ブルゴーニュ]

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ようやく梅雨も明け、7月も終わり、いよいよ夏真っ盛り!です。
ビア・ガーデンで飲むのが最高なのは分かっておりますが
ワインも飲みに来て下さいね。

さて、本日ご紹介のワインはブルゴーニュの白ワイン「ムルソークロ デュ クロマン 2013」
造り手は「ビトゥーゼ プリウール」です。
昨日ご来店のお客様に飲んで頂きました。

インポーターさんから何の資料も無く、ノリで仕入れてしまいましたが
ヴォルネイ村が本拠地の造り手のようです。
ブルゴーニュワインには辛口評論で有名な、かのロバート・パーカーが
「全くの無名な造り手であるが、秀逸であり、将来期待出来る造り手である」
と、言ったとかどうとか。

2013年、まだ3年しか経過していないワインなので硬質感はありますが
刺々しさや角々しさは以外に無く、かと言って丸みがある訳でも無く
若々しい樽香が程よく効いていて、適度にくる攻撃的なボリューム感。
ライチや洋ナシの香りと瑞々しいブーケから
絞りたてのフレッシュジュースのような溌剌としたタッチ
そして、ミネラルを感じる嫌味の無い長い余韻。

この後、3年、4年と寝かせれば、更なる複雑味と深みを持つのでしょうが
意外に今が丁度良い飲み頃のタイミングなのかな?
と、思わせます。

機会があれば是非お試し下さい!

田原

Chateau Trotanoy 1994 [フランス・ボルドー]

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皆様、ご無沙汰しております。半年ぶりのブログ更新でございます。
別に入院していた訳ではありませんで
今年の年明けより姉妹店の恵比寿Dumvivaで働いており
先月の後半より、こちらワインバー繭に戻ってきました。
2.3ヶ月交代で繭とダンヴィーヴァを行き来すると思いますが
ブログのほうも自分のペースで更新していこうと思っております。

さて、復帰第1弾のワインはボルドーの赤ワイン「シャトートロタノア1994」です。
昨日ご来店頂いたお客様に飲んで頂きました。

ボルドー右岸地区、サンテミリオン地区と並び
傑出したワインを産み出すのがこのワインの生産地、ポムロール地区であります。
公式な格付けは存在せず、勾配の無い平地で
葡萄畑の面積は約800haとボルドー最小の広さですが
そこには「シャトーペトリュス」「シャトールパン」等
生産量の少なさからの希少価値も手伝い、値段の高騰が止まらないワインが存在します。
ペトリュスのビックヴィンテージになると30万から50万円はすると思います。
まあ、高すぎ!のひと言です。(笑)
今回のこのワイン、トロタノアもこのペトリュスを手掛ける「ムエックス社」のワインです。

平地ですから日当たりは勿論良く
夏になると、細かい砂利と粘土質から出来た地質が固まり
「固くて耕せない」「Tropennuyeux」がこのワイン名の語源だと言われます。
そして、ペトリュスと全く同じ醸造工程で造られますが
比較的若い段階から楽しめるのもこのワインの特徴と言えます。
もう一つ、ボルドー左岸がカベルネ・ソーヴィニヨン種を主体に造られるのに対し
こちらはメルロー種を主体にカベルネ・フラン種をブレンドして造られます。

抜栓するとすぐにベリーやシガー、カカオのタッチが力強く押し寄せる為
濃厚でパワフルな印象を一瞬感じますが、溶け込んだソフトなタンニンと
トーストやトリュフの香りの余韻がその重心を軽い物に感じさせます。
熟成からくるしなやなタッチと、その奥にあるしっかりとした核の強さ
大きな包容力とスケールの大きさをこの上無く感じれるワインです。

機会があればぜひ!
ペトリュスの5分の1以下のお値段です!
でもチョット高いかな?笑

久々のブログで少し疲れましたが
今日は金曜日。張り切ってスタートです!遊びに来てねーー!

田原






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