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Alsace Riesling Grand Cru Schlossberg 2007 (Weinback) [フランス・その他]

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本日のワインは、アルザスの「リースリング・シュロスベルグ」
造り手は「ヴァイン・バック」

昨日ご来店頂いた、ご近所にお住まいの4名様のお客様に飲んで頂きました。
お連れの女性の方が「フルーティーでミネラリーな物」とリクエストされて
お料理も「豚肉のパテ」や「シュークルート」をご注文された事もあり
シャンパンを1本飲まれた後に、このワインをお勧めいたしました。

この造り手の歴史は非常に古く
1612年にカトリックの修道会の一つ「カプチン派」の修道僧たちによって
ワイン造りが始められました。

その後、1898年ファレール兄弟によって引き継がれました。
このドメーヌを一躍有名にしたのが、この2人の甥っ子で後を継いだ「テオ」氏です。
現在はこの奥さんと娘達によってワイン造りが行われています。
「テオ」さんへのオマージュで「キュベ・テオ」というワインもリリースしています。
1998年からビオディナミを導入、オークの古樽で熟成。
ナチュラルな味わいの「原点回帰」的なワインをリリースし続けています。

この「シュロスベルグ」の畑は非常に急斜面でだんだん畑状になっており
沖土質、花崗岩、砂岩質といった様々な個性をもった土壌から形成されているそうです。
更に、平均樹齢40年の地中深くまで根の伸びた葡萄樹から造られる訳ですから
美味しくない訳ないです!ハイ!

瑞々しい渇きを癒してくれる果実の旨味。
爽やかな春のそよ風を想わせる白花の香りと
洋ナシや青りんごのようなアロマティックな風味
石灰のような土壌の強いミネラル分が混然一体となって
味わいの複雑さと奥深さを印象付けます。

春の日の早朝、少し肌寒く、空気の澄んだ代々木公園を想わせる一本でした。


田原


Alsace Pinot Blanc 06 Pierre Frick [フランス・その他]

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アルザス・ピノ・ブラン 06 ピエール・フリック

ピエール・フリックは、
1981年からビオディナミを始め
アルザスにおける有機農法の先駆者です。

リンゴやハチミツのようなバーモントな香り
ピュアでジューシーな果実味に程よい酸味、苦味があり
口当たりはとてもフレッシュでいて、しっかりと目のつまったエキス分
大人の恋愛ではなく
若い2人の甘酸っぱい恋のような味わい


こないだ花見の席にこのワインを持っていき
驚かれ喜ばれました。
味わいは花見にピッタリ
そして
少し変わっているのが
コルクでなく
王冠なんです。
ソムリエナイフいらず
栓抜きであけられます。

春先から初夏に向けてピッタリだと思います。

真冬に鍋なんかと一緒にもいいかと
水炊きなんかとでも楽しそうです。


丹羽

Chateau de Fonsalette '05 (Chateau Rayas) [フランス・その他]

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本日のワインはコートデュローヌ地方のワインです。
造り手は「シャトーラヤス」
ブルゴーニュの神様が「アンリ・ジャイエ」なら
ローヌの神様が「ジャック・レイノー」と言われたぐらいです。
現在は甥の「エマニュエル・レイノー」がドメーヌを仕切っています。

ローヌワインの造り手には沢山の有名な方がいらっしゃいますが
その中でもこのドメーヌは、先代から「変人」と言われ続けてきた有名人です。

このワインは出水商事さんが正規代理店でインポートしておりまして
昔は日本で売る時の資料を作る為に、ブドウのセパージュの比率を尋ねても
「覚えてない!」「知らない!」とか言われていたそうです。
(付き合うの疲れそー)

ローヌ地方では、昼間の太陽からの熱を夜寒くなってから逃がさないように
大きな石が畑にゴロゴロと有り、ホッカイロの役目を果たしますが
「ジャック・レイノー」は「そんなの必要ない!」と全て取っ払ったそうです。
なので畑は痩せた砂地ですが、そこから繊細なワインが生まれます。

この地区のワインで「シャトーヌフ・ド・パプ」というワインがありまして
このワインは法律上ブドウ品種を13品種まで使う事が出来ますが
僕の知る限りでは、シラー種を柱にして造る醸造家が多いように思います。
しかし、この方はグルナッシュ種100%で造る事でも有名です。

そして今回のワインは「シャトーフォンサレット」と言いまして
グルナッシュ種、サンソー種、シラー種の3種類のブドウのブレンドです。
当然ですがセパージュの比率は彼しか知りません。

ひと口含むと、グルナッシュ特融の果実の旨味が舌を舐め
喉のあたりで弾けるようなアルコール感を強く感じ
その後サンソーからのフルーティーさ、シラーからくる優しいスパイス香
そして目を見張るのは繊細で神経質な液体分。
この其々の個性が見事に調和して
いち「ローヌの赤ワイン」というカテゴリーを完全に超越した物になっています。
欲をいえば、もう3、4年寝かしてから飲んでもらいたいかなー
でも今飲んでも充分楽しんで頂けるレベルである事は間違いないです!

「豪快さと繊細さと気難しさ」
まさにこの造り手をそのまま体現したようなワインです。

「ローヌの変人」いや「神様」のワイン 試す価値有り!です。


田原





Alsace Pinot blanc Zellenberg '07 (Marc Tempe) [フランス・その他]

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本日のワインはフランス、アルザス地方の白ワインです。
造り手は「マルク・テンペ」アルザス自然派ワインの名人
と言っても過言じゃないかな?
この方のワインは個人的に大好きで、以前から何かしらのワインをオンリストしています。
「ツェレンベルグ」という畑で造られた、ピノ・ブランという品種のワインです。

ワインの言葉で「バリック」と言う言葉を聞いた事ある方もいらしゃると思いますが
樽の風味を効率良く馴染ませる為の「小樽」の意味です。
昔のワイン醸造は、大樽で寝かせるのが一般的でしたが
「味わいへの効果が薄い」という考え方から近年このバリックが主流になってます。
もちろんコストもよりかかる訳ですから、値段への影響もあります。
又、ブドウ品種の個性をダイレクトに伝える為、ステンレスタンクの使用も主流です。

逆に昔の大樽の事を「フードル」といいます。かわいい風俗嬢ではありません。
これは使い込む事に樽木の持つ渋みが抜け、酸味を和らげる効果があるそうです。
風味の繊細な優しい白ワインの醸造に適している為
マルク・テンペはこのフードルを使用し、
ロワール地方のミュスカデ等の醸造法である「シュール・リ」
これは澱引きしないまま樽の中で澱と一緒にワインを寝かせ
微生物の働きによって独特な複雑味をあたえます。

この醸造方を使っているのは、アルザスでも珍しいと思います。
又、ピノ・ブランという品種は、リースリング種やゲベルツトラミネール種に比べ
生産性が高い為、大量生産され安価で取引されている事が多い品種です。
味わいも少々水っぽく、「ガブガブ飲むワイン」そんなイメージですが
このマルク・テンペのワインは収量を制限して、
ピノ・ブランのそしてテロワールの個性を充分に引き出しています。

完熟した果実の瑞々しさと、それを支える美しい酸味、ライムを連想する爽やかな柑橘香
穏やかに甘く、角の取れた嫌味のないハーブ香。

後からドンドン旨味と爽快感がこみ上げてくるワインです。
今月のお勧めワインとなっていますので、是非お試しください。

                                  

田原

Cote Rotie '05 (Rene Rostaing) [フランス・その他]

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今日は比較的寒さも緩み、過ごし易い穏やかな天気ですねー
お正月に福岡県に帰省したのですが、
もう吹雪か夕立ちか解らないような状態で、東京より気温が4度も低いのにはびっくりでした!

そんな事はさておき,本日のワインはフランスローヌ地方のコート・ロティというワインです。
ブドウ品種はシラー種主体で、ヴィオニエ種という補助品種が15%程入っています。
常連様のT様が先日入荷したキジを召し上がると言う事で、
それならばせっかくですから、教科書通りにローヌのワインを!
てな感じでこのワインになりました。

このルネ・ロスタンというドメーヌですが、
1971年、僕の生まれた年からワイン造りをスタートさせた事もあり、
なんとなく親近感を勝手に持って、お勧めしていたワインです。
そして僅か40年足らずの短い歴史でローヌ地方のトップドメーヌになりました。

コート・ロティは直訳すると「焼けた丘」ロティは英語のローストですね。
つまりそれだけ日照量の多い場所だと言う事です。
そしてこのシラー種の特性上、良好に実を付けるには沢山の日照量が必要になります。

昔フランスにいた時、この場所を尋ねた事がありますが、とにかく急斜面で
見ただけで、「収穫大変そー」て所でした。
うる憶えですが、日のあまり当たらない反対側の斜面では、
オリーブを栽培していたような記憶があります。(間違えてたらすみません)

味わいは、優しく、そして目の詰まったタンニンと、軽快で飽きのこない果実味。
シナモンや胡椒のようなスパイシーなアタックが後味を引き締めます。

シラー種というと、どうしても南半球のワインにある「甘い&アルコール感がズドーン!」
的なイメージがありますが(決してニューワールドワインをバカにしている訳ではないです)

この地区のワインは昼夜の寒暖差が大きく、ブドウは非常に綺麗な酸味を持ちます。
よってエレガントかつ果実味豊富なワインとなり、ジビエ等と良いマッチングをします。

今の冬メニューでやっている、「蝦夷鹿のロースト」や「丹波篠山の猪の赤ワイン煮込み」
等と合わせてお楽しみ頂ければ、満足度100%間違いナシです!
又、岩手の吉田さんの撃った鹿も入荷しますのでお楽しみに!
                                 

                                      田原

Beaujolais Villages Nouveau '2010 (Leroy) [フランス・その他]

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水曜日、木曜日と沢山のヌーヴォーフェアーのご予約、ご来店、心より深く感謝致します。
料理の仕込みが追い付かず、ブログを書くのもチョット大変ですが
自分のペースでボチボチやっていきます。(腰がだいぶん痛いです。)

まあブログを見て頂いている方達も、今週はどこかでヌーヴォー盛り上がりしている事でしょう

フェアーはワインが無くなるまで続きます。せっかくなので今日もボジョレーのご紹介をひとつ
うちのお店でご提供しているものではありませんが
うちのお店のスーパーVIP T様から頂いたものです。

それがこの写真の「ルロワ」ボジョレーヌーボーです。
いやーヌーヴォーがこんなに上質になっていいんでしょうか?まあ、いいでしょう!

こうゆうのをルビー色と表現するんだなー
というエロく綺麗な色をしていましてしっかりとしたボディと優しいタンニン
フィニシュに鼻の奥からフアッとフローラルな甘い香りが抜け
心地よい後味を引き締めるフレッシュな酸味もあります。

これでほんとに新酒ですか?邪道なのは充分承知ですが
1,2年寝かして飲みたい感じです。

ボジョレーですからガメイ種という品種から造られますが
ルロワが造ると
ガメイ?なんだけどガメイ!って感じで、新しい境地ですね。

近年ブルゴーニュの有名な造り手達が、こぞってボジョレーヌーヴォーを造り始めています。
造り手の個性の違いが色々と楽しめますし
又、ボジョレー地区のワインの品質向上にもとてもいい事だと思います。

コンビニワインとして業界を牛耳っていたジョルジュデュ・ブッフもヒヤヒヤしている事でしょう。
(決して悪口ではありません。サントリーさん勘違いしないで)

まだ仕込みが残っていますので、今日はこのへんにて。T様ご馳走さまでした。

                                       

田原






Beaujolaise Nouveau 2010 [フランス・その他]

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この二日間急に寒くなりまして、びっくりです。みなさん体調管理には気を付けましょう。
と、つきなみな挨拶はさておき、本日午前0時にいよいよボジョレーヌーヴォーの解禁となります。

毎年、毎年、地球温暖化のせいなのか、今年のボジョレーはいいよ!と言われ続けていますが、、
今年は特に絶好調のようです。(ブログを書いてるこの時点でまだ飲んでませんが!)

インポーターさんの情報によると、春先は雨が多かったものの夏の後半から晴天が続き、
非常にブドウの発育状態が良好で収穫を迎えられたそうです。
近年稀な大当たり年と言われた、2009年を凌駕するとも言われています。

当店では個性の違う3種類のヌーヴォーをご用意しております。
中でもお勧めは、今年10月、収穫の後すぐに他界してしまった「マルセル・ラピエール」
自然派の父と呼ばれ、フィリップ・パカレやテュエリーピュズラを始め、
数々の自然派の造り手達に多大な影響を与えた、まさにミスタービオワインです。

以前ワイン誌の取材のコメントで、自分のワイン造りの手法について聞かれ、
「先人がやってた事をそのままやってるだけだよ。パイオニアでもなんでもない。」
というコメントが僕の中で印象的でした。
その時の写真の顔が、どこまでも優しく、クリアで、柔和でいて少しシャイ、
まさにこの人が造るワインのようでした。やはりいい人は必ずいいワインを造ります。
ワインは人なり!

僕もいい料理を作るには、自分がいい人にならなければ!とこの写真を見て思いました。

このワイン達に対して恥ずかしくないよう、今回もヌーヴォーとのマリアージュを楽しむコースを
ご用意いたします。以前カエルを使って女性のお客様に大ブーイング。何てことありましたが
今回はエスカルゴやポルチーニ茸、根室のメークインで作ったニョッキ等、季節の食材満載です。
(ちなみにおひとり様3800円です)

ボジョレーヌーヴォーは本来「その年のブドウの出来を見る」意味合いと
日本の秋祭りと同じ「自然の恵みに感謝する」「神事」的な意味合いもあると思います。
(日本ではだいぶん違う意味で解釈されているようですけど)

おごそかに飲む必要は全くありませんが、
自分達人間が、自然の恩恵を受けながら命があるのだ!とチョットだけ考えながら飲むと
ヌーヴォーの味もチョットだけ変わるかも?    アーメン

                                        田原




Cornas les Margelles '06 (Guyot) [フランス・その他]

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本日のワインは初登場のローヌワインです。
ご近所様で、うちのカウンターでよく寝てしまうA様が会社の方と飲まれました。

このコルナスというワインですが、面積が非常に小さい区画でありまして
生産量も他のワインに比べて少量です。
ですがローヌを代表するワインとして
エルミタージュ、ヌフ・ド・パプ、コートロティ等と並ぶクオリティーを誇ります。

うちの店でも秋から冬にかけて、ローヌ地方のワインをよくお勧めしますが
ただ「寒いからちょっとポッテリした味わいの物」ではなく
やはりこの季節の食材とのマッチングは最高だと思います。
あくまで私の主観ですが
これほど食材とのマリアージュを明確かつ、シンプルに感じられる地方のワインは
他にあまり類をみないのではないでしょうか?

茸、栗、ベリー系のフルーツ、ジビエ、e.t.c...さんま。は、ないな!
この季節の野鳩や鹿、いわゆるジビエですが、森の中の木の実やらフルーツを沢山食べます。
ジビエをフルーツ系のソースで食べたりするのは、そういう意味です。

そして、この「ギュイヨ」のコルナスですが、シラー種100%から造られており
スパイシーな風味と上品な酸、ジューシーで凝縮した果実味を感じられます。
シラーの特性上、しっかりとブドウ樹を成長させるために、沢山の日照量が必要とされます。
そしてこのお日様のパワーにより得られた完熟ブドウから、旺盛な果実味が生まれます。
更に昼夜の寒暖差で美しい酸味をもたらし、バランスの良いワインが出来る訳です。

普段スーパー等でニューワールドのシラーを買って飲まれる方もいらっしゃるかと思いますが
もちろんそれのイメージとは別物です。
うちのお店でも、そのイメージで「シラーはチョッと苦手!」と言われる事が多々あります。
ですが、このローヌ地方のシラーやグルナッシュをお試し頂ければ、又印象も変わると思います。
(決してニューワールドのワインを否定している訳ではありません。)

秋から冬メニューに架けてローヌワインにマッチする料理を沢山ご用意しますのでお楽しみに!

                                      
                                       
田原
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