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Chateau Neuf du Pape Pignan 2005 (Chateau Rayas) [フランス・その他]

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日に日に秋めいていましたが
今日の東京は28度まで気温が上がり、夏のような蒸し暑さがあります。
「食欲の秋」まではもうチョットかな?

さて、本日ご紹介のワインはコート・デュ・ローヌの赤ワイン「シャトーヌフ・ド・パプ・ピニャン2005」
造り手は「シャトーラヤス」です。

先週の土曜日にご来店のお客様に飲んで頂きました。

ブルゴーニュワインを語る時、伝説として語られるのが「アンリ・ジャイエ」ならば
ローヌワインを語る時、同じように神格化され語り継がれるのが
このシャトーラヤスの創始者「ジャック・レイノー」です。
現在は甥のエマニュエル・レイノーが受け継ぎワインを造り続けています。

ヌフ・ド・パプのトップキュベとしてドメーヌの名を冠した「シャトーラヤス」というのがあり
その「シャトーラヤス」の品質に満たないとされるワインが
今回の「ピニャン」としてリリースされます。
ですからセカンド的な位置付けになりますが
ヴィンテージによってはピニャンのほうが出来が良い場合があったりと
良く分からない。というのが本当のとこです。

正規インポーターさんに聞いた話によると
新しくリリースされるヴィンテージのセパージュ(ブドウ品種の比率)を
エマニュエル・レイノーに問い合わせても、「知らない」とか「忘れた」とか言われるらしく
「ワインの資料を作るのにもひと苦労ですよ」との事。
お疲れ様です。

一般的にブドウ畑というのは日照時間の長い南向きにあるのが普通ですが
このラヤスの畑は北向き、そしてローヌの畑の特徴として大きな石がゴロゴロと敷いてあり
昼間の太陽を浴びた石が、夜気温が下がった時に保温の役目を果たし
ブドウの発育に大きな役割を果たしますが
ラヤスの畑は創始者ジャック・レイノーが、「そんなのいらない」
という事で全て取り除かれています。北向きで石も無し。当然ですが冷たい畑となります。
更にあまり実を付けない古木でブドウを栽培し、収穫もぎりぎりまで待って遅摘み。
こうする事によって地中深く根を張ったブドウ樹が生き抜く為に
極限までミネラルを吸い上げます。

こうした様々な?いや特殊な?環境下で育ったブドウから造られるワインは
驚く程、果実の凝縮感は素晴らしく濃厚。
しかしながら南仏のワインとは思えない程エレガントでクリア。
ラズベリーやチェリー等のフレッシュフルーツをそのまま食べているような瑞々しさ。
ポッチャリとしたもったり感のある味わいに仕上がりがちなこのグルナッシュという品種を
どうしてこうも繊細に仕上げる事が出来るのか?
ただただ感嘆させられる味わいです。

以前このブログで紹介した、「ジャン・ルイ・シャーブ」の「エルミタージュ」もそうですが
ハイクオリティーのシラー種やこのグルナッシュ種は
熟成と共に高貴なピノ・ノワール種のワインと間違えてしまう程の繊細さと品格を備える。
そんな印象を持ちます。

ローヌの神様。

お試し下さい!


田原








Sancerre Blanc 10 (Rouet) [フランス・その他]

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ようやく暑さも落ち着きそうです。
毎日32.33度の気温で体が慣れていると
30度ぐらいで湿度が低い日は涼しく感じるくらいです。
今日は仕込みも終わったのでブログ書いてみます。

本日ご紹介のワインはロワール地方の白ワイン「サンセール・ブラン2010」
造り手は「ドメーヌ・ルーエ」です。

昨日ご来店のお客様に飲んで頂きました。

サンセールの地で代々ワイン造りを行う「エチエンヌ・リフォー」の息子で
父親から受け継いだ2haの畑で自然派生産者としてワイン造りに励む
「セバスチャン・リフォー」が当主を務めるドメーヌです。
パリのワインショップで働いていた経歴を持ち
そこで働いていた時に何千本というワインをテイスティングして
自分の造りたいワインの方向性を見極めた。とか。
多少後付けっぽいですが。。。

しかしながらブドウ畑の無農薬は勿論の事
畑を耕す際、土中の微生物の働きを殺さないようトラクターは一切使わず
馬で耕作する程のこだわりようです。

又、ロワール地方の白ワインは通常マロラティック発酵を行いませんが

「乳酸菌の働きにより、リンゴ酸を乳酸と二酸化炭素に変化させ
独特のアロマと酸味を押さえたマイルドな味わいにする手法をマロラティック発酵と言います。
通常は赤ワインの2次発酵で行われる事が多いですが
ブルゴーニュの白ワインでもこの手法を使う造り手も沢山います」

と言うか、キリッとした酸味がロワールワインの特徴なので
亜硫酸を添加してこのマロラティック発酵を回避するのが普通ですが
この方は出来るだけ人為的な介入を避ける為
自然に起こるマロラティック発酵もそのまま発酵させます。

ですから、フレッシュなのにマイルド?
尖った柑橘系のアロマが押し寄せる!
そんなロワールならではの白ワインとは少しばかりキャラクターが違い
落ち着いた、ふくよかさとふくらみのある味わいです。
しかしながら、それがこの造り手の世界観を感じれて面白さが伝わってきます。

自然派ロワール

いや、ロワールの自然現象。

お試しを!


田原

Chateau de Fonsalette 2005(Chateau Rayas) [フランス・その他]

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甲子園の高校野球大会も終わり
夏の終わりを感じ始める今日この頃。
のはずですが、暑すぎて夏真っ盛り。と言った感じです。
さあ、今日も頑張って営業いきます!

さて、本日ご紹介のワインはローヌの赤ワイン「シャトーフォンサレット2005」
造り手は「シャトーラヤス」です。

一昨日ご来店頂いた常連様I様に飲んで頂きました。
そして偶然居合わせたうちのアルバイトも1杯頂きました。
Iさんご馳走様でした。

常にローヌワインのイメージを良い意味で覆してくれる。
いや、もしかしたら近代的なローヌワインしか知らない僕らにとって
この「ラヤス」こそ昔のローヌ本来のテロワールを知れる。
そんなワインなのかも知れません。

グルナッシュ種を主体にサンソー種、シラー3種をブレンドして造られます。
2005年のヴィンテージでは「まだ固い」というソムリエもいますが
既に飲み頃が始まっていると思います。
ここからどれだけ熟成して、そして少しずつ枯れていく。
そのどこを楽しむか。がワインの楽しみ方の醍醐味です。

ひと口めから非常に濃厚なイメージを持ちますが
一切のしつこさが無く、むしろ軽やかささえ感じる程です。
黒胡椒やナツメグ、クローブ等、エキゾチックなパンチのあるキャラクターと
豊富なミネラルと凝縮した果実味が調和しており
どっしりとした野太い柱が芯にある重厚な味わいなのに
いつまでも飲み飽きしない軽快感と複雑味。
余韻も長く、素晴らしくクリアな質感がどこまでも続きます。

良く素晴らしいワインは抜栓した次の日が美味しい。等と言いますが
最後に1杯頂いたものを次の日までセラーに置いといたのですが
更に充実した果実感と優しさに満ち溢れた味わいになっていて
このワインの持つポテンシャルに驚かされるばかりでした。


「ローヌの神様」  


お試し下さい!


田原


Pays d'Oc Viognier 2011 (Domaine des Homs) [フランス・その他]

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うちのお店は毎年お盆は忙しいのですが
今年は何故か暇な営業でした(涙)
それに加え毎日暑過ぎる為夏バテしておりまして、高熱が出るは、下痢はするはで
こんな事なら夏休みをこの時期に取っておけば。。。
ですが、この時期だからこそ来て頂ける遠方にお住まいの常連様もいらっしゃいますので
今日も気合を入れて頑張ります!

さて、本日ご紹介のワインは南フランスの白ワイン「ペイ・ドック・ヴィオニエ2011」です。
南仏の白ワインをご紹介するのは久々のような気がします。

ヴィオニエ種というのは、ローヌ地方を代表する白ブドウ品種で
栽培するのが難しい事や、シラー種の補助品種として使われる事
そして生産量もあまり多く無い事等、マイナーなイメージの品種ですが

実際は単一品種で造られる白ワインとしても素晴らしい味わいを産み出ます。
有名なローヌの白ワインで「コンドリュー」というのがありますが
このワインはまさにこのヴィオニエ種から造られます。

今回のこのワインはラングドック地方で造られたヴィオニエ種の白ワインになります。

パインや白桃を連想するトロピカルな夏の太陽の香りから始まり
奥行きのあるグラマラスな果実のふくよかさが印象的で
丁子や八角等のエキゾチックな要素を感じさせるアロマ
それに寄り添うほろ苦いフレッシュハーブや夏草の残り香。
多少酸度が低い事もあり、よりボリューム感を浮き立たせますが
フィニッシュは驚く程軽快に駆け抜け、すっきりとした印象で幕を閉じます。

夏のワイン ヴィオニエ

いつ飲むの?

今でしょう!


田原

Alsace Riesling 2010 (Trimbach) [フランス・その他]

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先週の日曜日に風邪をひいてから1週間。
皮肉なもので、そんな時に限ってお客様で賑わう1週間となりました。
まだ万全の体調ではありませんが今日1日頑張っていきます。
みなさまも体調管理には充分気を付けましょう!

さて、本日ご紹介するワインはアルザス地方の白ワイン
「アルザス・リースリング2010」 造り手は「トリンバック」です。

先日当店で開催したアルザスフェアーで使ったアイテムですが
お客様に評判が良かったのでボトルでご提供しております。
アルザスの地方料理と一緒に6種類の様々なブドウ品種の個性を
楽しめる機会等あまり無い為、ご来店頂いたお客様にも大好評で幕を閉じました。
又、ドメーヌ・ジョスメイヤーのクリストフ氏にも来店して頂き
アルザスワインについて色々と語ってもらいました。

料理があってのワイン。そしてワインがあってこその料理。
BGMで流れるパトリシア・カースの歌を聞きながらの食事は
アルザスの地方料理と彼が手がけたピノ・ブラン。
「まるで自宅で食事をしているかのようなリラックス出来る空間だ。」
と言った彼の言葉を聞いて
改めてワインや食事のあり方、そして私達ワインに携わる仕事をする者の正しい立ち位置等
沢山の事を考えさせられました。

トリンバックに話を戻しますが、この地アルザスにおいて大手の造り手でして
アルザス品種はなんでも造りますが、中でも特質してるのがこのリースリング種で
「トリンバックのリースリングはアルザスのリースリングのお手本だ。」等と言われますが
ブドウの熟度の高さ、収量の制限、細やかな選果。
そしてブドウのキャラクターを最大限に引き出す為のステンレスタンクと大樽の併用。

火打石を感じる塩っぽいたっぷりのミネラル。バランスが良くフレッシュでドライ。
若々しく躍動感に溢れたリズミカルな印象のまま長い余韻が続きます。
長期熟成させて。と言う方もいるようですが
個人的には若いヴィンテージのフレッシュ感を食事と一緒に楽しんでもらいたいです。

昔、フランスで一緒に働いていた仲間に
私の生まれ年のアルザス・リースリング1971年を
パリの自宅で飲ませてもらった事がありますが
状態も良く、素晴らしく美味しいワインでして
「リースリング種がこんなに長熟に耐えられる。」
というのにはかなり驚かされたのを憶えています。
そしてお値段を聞いて又ビックリ!日本円で当時1500円ぐらいだったと思います。
日本ではまずお目にかかれませんが
本国フランスにはまだまだこういうお宝が沢山眠っているようです。羨ましー

リースリングのお手本。お試しを!


田原




Cremant d' Alsace N.V (Rene Fleith Eschard) [フランス・その他]

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ゴールデンウイークが始まりました。
かと言って何がある訳でもありませんが
とりあえず東京はスッキリとした青空です。
明日はお店はお休みですが、何処に行っても人ごみかなー?
と考えると、せっかくお天気が良くても出かけるのが少しオックウになります。
自転車での通勤中、何が催されているのか知りもしませんが
原宿から代々木公園にかけての側道は人が爆発していました。
気持ちよさそうだし、代々木公園にスパークリングワインでも売りに行こうかなー

と言う事で、何がという事?か分かりませんが?
本日ご紹介のワインはアルザスのスパークリングワインです。
「クレマン・ド・アルザス・ルネ・フライト・エシャール」
昨日ご来店のお客様に飲んで頂きました。

かなり前からオンリストしているワインだったのですが
シャンパンのアイテムが増えすぎた為、1度リストから消滅し
この前のアルザスフェアーを機に「やっぱり美味いなー」という事で
再び復活したアイテムです。

近年、小さなシャンパンメゾンのものが続々と日本に紹介され
私どもの仕入れで2000円代のシャンパーニュも沢山見かけるようになりました。
一昔前では考えられないお値段です。
しかし現実はやはり安かろう、悪かろう、やっぱりそうだよね。という物が多く
試飲して1、2割ぐらいの確立でしか優れたアイテムに当たりません。

そんな時、うちのスタッフが
「クオリティーの低いシャンパンを飲むぐらいだったらこれを飲んで下さい!」
と、お勧めするのが、このクレマン・ド・アルザスです。
アルザス地方、コルマールにほど近いインゲスハイムという村に醸造所を構え
若き造り手、ヴァンサン氏(ここの息子です)によってワイン造りが行われています。

自然農法で丹精込めて造られる3種のブドウ
ピノ・オーセロワ、ピノ・ノアール、リースリングをブレンドして
シャンパーニュと同じ瓶内2次発酵で造られます。

泡のキメ細やかさと力強さを併せ持ち
アプリコットや白桃の香りから果実の甘さを感じとれ
それでいてスッキリとした辛口、ふくよかな瑞々しさと軽快な余韻。
ピッチの速いビックバンドのジャズを聴いているかのような
旨味の核に「複雑さ」という絶妙なブレンドの「一体感」があり
自然に心を通り抜けて行く、奥ゆかしさと軽やかさ、そして躍動感。
飲み飽きのこない、いつまでも飲み続けられる洗練された深みを感じます。


変なシャンパンを飲むくらいなら。。。是非、お試しを!
(注・うちのお店にはクオリティーの高いシャンパンしかありませんのでご了承下さい)

ボトルで5000円ポッキリ!延長料金一切無し!(笑)


田原

P.S
うちのお客様、吉田治さん率いるBATTLE JAZZ BIG BANDのライブ「春の陣」
2013年5月8日(水) OPEN 18時より 目黒 BLUES ALLEY JAPANで開催されます。
躍動感溢れる独自のジャズの世界観を楽しめます!
お時間ある方は是非どうぞ!








アルザス・ロレーヌ地方の料理とワインのフェアー 繭 [フランス・その他]

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最近はフェイスブックでお店の告知をする事が多く
こちらのワインブログの方はサボリ気味です。
閲覧して頂いている方、すみません。もうチョット頑張ります!

さて、ホームページでも告知しておりましたが
来週16日の火曜日から21日の日曜日までアルザス・ロレーヌ地方のフェアーを開催します。
ワイン業界では、次こそアルザスワインのブームが来るぞ!
と、言われ続け早何年?でしょうか?
これだけ自然派ワインブームの真っただ中!にも関わらず
自然派の生産者が数多く存在するアルザスワインは
置いてけぼり?出遅れ?な印象があります。

まさに「食中酒の王様」と言っても過言ではないこの地方のワインは
この地方の特産であるアーティチョークや洋葱、ホワイトアスパラ。
パテやソーセージ等豚肉の加工品やフォアグラ、鴨、鹿等のジビエ類e.t.c...
宝庫とも言えるこの食材達を引き立たせる為に存在する。
と言ってもいいようなブドウ品種、そしてワイン達が存在します。

私もフランス修業時代、秋から冬にかけて半年程この地方で働いた経験がありますが
とにかくこの地方の人は豚肉ばかり食べます。
賄いも殆んど毎日、シュークルート、ベックオフ、ソーセージのローテーション。
店の仲間で食事に行くのは決まってラクレット屋さんばかり。
とにかく毎日豚攻めなので
僕だけ生姜焼きやとんかつを自分で作って食べたりしてました(笑)

そして日本には殆んど入荷されていないアルザスのフォアグラは絶品で
近所のフォアグラ農家からガチョウごとレストランに届けられ
その腹をさばいて中からフォアグラを取り出す。という
日本のレストランでは考えられない貴重な経験もさせてもらいました。
その店では、そのフォアグラを生の状態で
岩塩と砕いた黒胡椒だけでお客様に提供していました。
いわゆるレバ刺しです。ねっとりとした上質な脂が口に入った瞬間
人の体温でフォアグラが溶解し、なんとも言えないゴージャスな香りが鼻から抜けます。
沢山つまみ食いしてシェフに良く怒られたのを憶えています。

そしてそのお店のシェフ(ミッシェル当時42歳ぐらい)は
朝からシャンブル・フロア(プレハブ冷蔵庫)の中でゴクゴクと1本白ワインを飲んでから
仕込みを始め、常にズボンのベルトが壊れており
オーブンを開ける為にしゃがむと半ケツ状態になります。
そして営業中オーダーが立て込んで忙しくなってくると
僕に仕事を任せ、又、シャンブル・フロアに逃げ込みワインを飲み始めます(笑)
そこにオーダーの食材を取りに行くと「お前も飲むか?」と必ず言われますが
勿論答えは「ノン・メルシー」です。オーダー入ってますから!
「賄いのシュークルートでワインを使うから1本くれ!」
とサーヴィスマンからワインを貰いますが、3分の2は自分で飲みます。
1日の仕事が終わると近所のバーに誘われるので
3回に1回は断わらずに行くようにしていましたが
そこでは、ビールを浴びるように飲み
ちどり足ビリヤードに夜中まで付き合わされます。
そして次の日の朝、又二日酔いの半ケツ状態で調理場に登場します。
世間一般ではこういう人の事を「アル中」と言います。

話が逸れまくりました。すみません!
アルザス・ロレーヌ地方のコース料理お一人様3500円でご用意致しまして
このコースに合わせたワインと料理のマリアージュコース
3杯2000円。5杯3500円にて御用意します。
皆様の御予約、心よりお待ちしております。

尚、当店のスペシャルキュベ「繭」を造って頂いているドメーヌ。
ジョスメイヤー氏も何処かで来店して頂く予定です。

さあ、アルザスを感じよう!そしてみんなでアル中になろう!(嘘ですよ)

Bon Appetit !


田原









Cote Roti Cuvee Terroire 1997 (Rene Rosting) [フランス・その他]

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東京は成人式の日に積もった雪がまだ解けていません。
というか氷の状態になっています。
危険ですので注意して歩くようにしましょう。

さて、本日のワインはローヌ地方の赤ワイン。
「コート・ロティ・キュベ・テロワール1997」
造り手は「ルネ・ロスタン」です。

昨日ご来店されたお客様に飲んで頂きました。

南仏、ローヌ地方の中で北に位置する
このコート・ロティという地域は
非常に繊細なワインを産みだす事で有名です。

その中でも個人的に大好きな造り手がこの「ルネ・ロスタン」
南仏のシラーと言うと、パワフルでスパイシーで。というのを印象しますが
そのシラー種も、このルネ・ロスタンの手にかかると非常にエレガントなタッチになります。

果帽と果汁を自動的に撹拌させる「ヴィニマティック」
という最新の発酵タンクを使うそうですが
発酵温度を調節する冷却装置等は一切使わず
自然のままの温度で発酵させたりと
新旧を上手く組み合わせながらワイン造りをやっているようで
非常に強いこだわりをもちつつ
器用さも持ち合わせている方だと想像します。

この方が造るトップ・キュベで
「コート・ブロンド」「ラ・ランドンヌ」という畑がありますが
ブドウの出来が納得いかない年にのみ
この畑からのワインをブレンドされ造られるのが
今回の「キュベ・テロワール」としてリリースされるようです。
しかし格落ちとは言え、味わいは素晴らしく
シラー種特有のスミレの花の香りから黒胡椒やクローブ等のスパイシーなアタック
ワインの持つ偉大なエネルギーを感じつつ、パワフルさが表だって出てこない。
複雑性と素直さ。その両個性が上手くまとまったバランスの良い味わいです。

そしてなんと言っても、15年もの良い保存状態で熟成を経た
成熟しきった大人の女性を想わせる妖艶な味わいは
「感嘆!」のレベルに達していると言っても過言ではないと思います。
昨日入荷したばかりの真鴨との相性も抜群です!

良い熟成をしたワインを飲むと
改めて、歳を重ねる事、成熟していく事、の素晴らしさを痛感させられます。

最後にシャネルの創始者。ココ・シャネルの言葉です。

10代の顔は親からもらった顔。
20代の顔はその人が置かれた環境が造る顔。
30代の顔はその人の経験が造る顔。
40代からの顔は人生が造っていく顔。

あなたは、今、どんな顔?


田原


Beaujolais Nouveau 2012 [フランス・その他]

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今年もボジョレーヌーヴォーの解禁となります。
当店では今夜12時の解禁と同時にヌーボーのフェアーを開催致します。
昨日の前夜祭?のほうが朝まで盛り上がりましたが。。。
今年は悪天候に見舞われ、非常に難しい年となり
造り手もかなりご苦労されたようですが
その分収量を減らし、果実のエキス分に富んだ素晴らしいボジョレーが届きました!
今年も3種類のボジョレーをご用意しております。

Mommessin(モメサン)
フレッシュ感に富んだチャーミングな酸味が印象的なバランス良い味わいです。

Vissoux(ヴィスー)
「全てのボジョレーワインを凌駕する」とワイン評価誌で絶賛された
無濾過、無補糖で造られるワンランク上のボジョレー「グリオット」
このワインは毎年定番で使っている物です。
ヌーボーのワインはマセラシオン・カルボニックと言って
ブドウを収穫した後、二酸化炭素を加え強制的に発酵を促します。
よってあくまでその年の新酒として、早飲みで楽しむのが原則ですが
うちのお店では遊びでこのボジョレーヌーボーのバック・ヴィンテージも保管しています。
ご希望の方はスタッフにお尋ね下さい。邪道?

Marcel Lapierre(マルセル・ラピエール)
そしてご存じフランス自然派ワインの礎を築いたマルセル・ラピエール
残念ながら他界されましたが、彼の一族によってその魂は受け継がれています。
渾身のシャトーカンボン。

そしてヌーボーに合わせたスペシャル・コース(3800円)をご一緒にどうぞ!
コース料理は明日の営業からのご用意になります。

Amuse
北海道の知人から毎年頂いているジャガイモとエスカルゴを合わせたコロッケ
パセリとアンチョビ、ケッパーのソースで軽快なスタートです。

Hors'd oeuvre
ボジョレーヌーボーとのマリアージュを意識したオードヴル盛り合わせ5種
以前、女子から大ブーイングを受けたカエルも登場します。

Poisson
レアにグリルしたノルウェーサーモンをマッシュルームのクリームソースで
たっぷりの温野菜を添えてあります。

Viande
北海道根室の猟師さんから届く蝦夷鹿の内腿をじっくりとローストします。
シナモン、ジュニエブル等々パンチの効いた赤ワインソースです。

Dessert
ビターチョコレートにコニャックを効かせた大人の熱々フォンダン・ショコラ。

パン、コーヒー

ご予約お待ちしております!

田原

Alsace Pinot Blanc Cuvee Pour Les 繭 2010(Josmeyer) [フランス・その他]

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感動のオリンピックが終わり、寝不足な日々からも解放され
ようやく普通の生活パターンに戻った方も多いと思います。
まだまだ暑い日が続きますのでお体ご自愛下さい。

さて、本日ご紹介のワインはフランス、アルザス地方の白ワインです。
造り手は「ジョスメイヤー」
アルザスを代表する自然派ワインの生産者です。

私のお世話になった方で長野県の白馬村にある
「シェラ・リゾートホテル白馬」の料理長をやっている金澤さんという人がいます。
彼は僕よりも2つ程年下ですが、割腹が良く、貫禄もある為10歳ぐらい年上に見えます。
料理に対しての情熱や感性も素晴らしく、僕が尊敬する料理人の一人です。

そして今年の春先にこの金澤シェフの紹介で
金井さんというワインのお仕事をされている方と知り合いになりました。
この金井さんもワインの事を語り始めると止まらなくなる情熱の塊のような人でして
(商売のほうの情熱も素晴らしいおじ様です)(笑)

世界約200の生産者と付き合いがあるそうで
それを日本のインポーターさんに紹介する
ネゴシアンでもなく、インポーターでもなく、クルティエでもなく
日本には存在しないこの方だけの特殊なお仕事をされています。

この金井さんからご紹介してもらったのがこのジョスメイヤーのワインです。
4つのキュベを飲ませてもらいましたが
清涼感があるものから、果実の厚みがあるもの。
どれも素晴らしい味わいの物ばかりで「即、使いたい!」という流れでした。

その時、この金井さんに言われたのが
「私達がお店に営業に行くと、ワインの試飲をしてもらうのって殆んどの場合
支配人かソムリエでしょう。そうするとアルザスのピノ・グリね!リースリングね!
てな具合でサラッと流されてしまうんですよ。
だけど調理場のシェフにも試飲してもらって下さい。て言ってシェフに飲んでもらうと
100%このワイン仕入れよう!てなるの。
何故か?って言うとアルザスワインこそ食中酒の王様だから。
料理人はアルザスのワインを飲むとすぐに食材や料理のイメージが湧くみたいなの
だからアルザスワインだけはソムリエではなくて料理人が売るワインなの」

と言われ、何年も前から次はアルザスワインブームが来るぞ!
と言われながら、全くアルザスの波が来ない理由が少し分かったような気がしました。

フローラルな香りと爽快感、残り香にくるビター感とハーブ香。
どんな料理とも喧嘩せず、料理を引き立たせ、素晴らしい相乗を魅せる
縁の下で亭主を支える「薩摩おごじょ」のようなこのピノ・ブラン。

ジョスメイヤーさんのご厚意で、「繭のスペシャルキュベ」としてラベルも作って頂きました。
1コンテナ(600本)大人買い!勿論ローンで!
じゃんじゃん飲んで下さい!

ちなみにラベルのデザインは恵比寿ダンヴィーヴァの三坂シェフの奥さん
恵子ちゃんにデザインしてもらいました。
先日ウエスティンで行われた結婚式でもこれが振舞われました。

P.S
明日8月19日(日)から23日(木)まで夏休みを頂きます。
尚、恵比寿ダンヴィーヴァのほうは営業しておりますので宜しくお願いします。


田原


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